Fate/Zero見ました。
分割2クールなので新アニメという感覚ではありませんが、前期とまとめて感想を述べたいと思います。
序盤から虚淵ワールド全開で、とにかく続きが気になって仕方がない。
裏切りとか転落とか、これでもかというくらいの不幸のオンパレードで、悲しくて見てられないっす。
人の不幸は蜜の味を通り越して、哀れにすら思えてきます。
最終的に、誰も救われないような気がしてならないのだが。

作画について言えば、Zero1期の後半に荒れた時期がありましたが、2期に入って持ち直しています。
戦闘シーンの迫力と緊迫感は、数あるアニメの中でも随一。
武器やエフェクトに使用しているCGが、2次元の絵と上手く融合していて、見栄えを良くしています。
やや暗めの画面は、それだけで作品の雰囲気を表現してますし、前述のCGをより際立たせる効果もあり、
色々とよく考えて作られています。

声優陣も豪華かつ、ベストなキャスティング。
皆さんほぼイメージ通りの声と抜群の演技力で、高レベルで安定しています。
下手に旬な方を起用しないで正解。
ここで、お待ちかねのアニメ業界ぶった斬りタイムです。
昨今のアニメでは、何かって言うと旬な声優を使いたがる傾向があります。
誰か一人がグッと来ると、どこもかしこもその人ばっかり。
制作サイドからすると、癖が無くて使いやすい声質は便利。
また、人気のある声優については、ギャラのランクが上がる前に使いたいという思惑もあるのでしょう。
事務所サイドからすると、スケジュールに余裕があって、本人がやりたいと言えば断る理由は無い。
本人からすると、仕事が貰えるうちにたくさんこなしておきたい。
視聴者からすると、自分の好きな声優の声がたくさん聞けてラッキー。
と、一見すると全てがWinWinの関係のようにも思われます。
正直、そこに疑問を抱いているのは私だけかもしれません。
だからと言って、同時期のアニメで何キャラも演じるのはどうかと。
ただ台詞を言えば良いのではなく、心の底から与えられた役になりきって欲しいのですよ。
こんなことは声優だから可能な訳であって、拘束時間の長い映画やドラマではあり得ません。
特定の誰澤さんのことを言っているのではなく、過去にもそういうことが幾度と無く繰り返されてきてますから。
野球のピッチャーの肩と同じで、声ってある程度は消耗されるものだと思います。
酷使すればそれだけ喉に負担はかかりますし、歳と共に変化していきますし。
また、露出が多いと、それだけ飽きられるのも早いのは、一発屋芸人を見れば明らか。
そうなって欲しくないので、もう少し抑えても良いのではないかと。
今や声優なんて人気職業で、どんどん増え続けてるんだから、もっと若手にチャンスを与えるという意味でも、
分散させるべきじゃないのかな。(とか言いつつ、棒を起用して一番怒るのは私だったりもします)
このアニメに関して言うと、流行り廃りとは無縁な個の強い方々ばかり。
純粋に声だけで選んでる感じかして好感が持てますね。
おっと、余談はここまでだ。

惜しむべくは、序盤に説明シーンが多すぎたこと。
もちろん、世界観や登場キャラ、そして聖杯戦争のルールを理解することが、このアニメを100%楽しむために
必要不可欠なのは重々承知しております。それにしても、ちょっと長かった。
謎回転等の面白演出を行なって、何とか視聴者を飽きさせないようにしようという意思は感じられましたが。

序盤さえ乗り越えられれば、その後はハマる一方。
こういう骨太で濃厚なアニメは、今後もどんどん増えて欲しいです。

Fate/Zero公式HP


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