ラブライブ!見ました。
放送開始前から、やれ「アイマスの二番煎じ」だの「CGアニメ乙」だの後ろ向きな前評判(←前後どっちやねん)
が多かったからか、ハナからハードルが低めに設定されていました。
正直、そんなに期待もしてませんでしたし。
そのせいなのか、実際に見てみると思ったより悪くない。
例え、マイナスな前評判を聞いてなかったとしても、そこそこ面白いのではないかと感じている自分がいる。

 ❏ ニセマス
舞台や設定は全然違うものの、多人数アイドルものというジャンルである以上、アイマスとの比較は
避けて通れない。
にもかかわらず、あえてそこにぶつけてきたということは、よっぽど内容に自信があるのか、アイマスファンの
おこぼれをもらおうとしてるのか、どちらかだと思うのですが。
制作側には全くそんな意図がないにしても、視聴者はそう思っちゃうのが普通。
今後もアイマスの幻影と戦い続けることになる気がする。
細かいことはよく分からないですが、ファン投票でユニットやセンターが決められているらしい。
一般の視聴者からすれば、そんなことはどうでもよくて(というか知らない人が大半)、アニメとして世に
発表されている以上は最後まで責任を持って作ってください。
失敗したとしても、「投票で決まったから」なんていうのは、何の言い訳にもならないです。

 ❏ HDS(ハイブリッド・ダンス・シーン)
事前に放送されていたPVやCMでは、CGキャラがダンスしているシーンが使われていたため、AKB0048
みたいにダンスシーンはフルCGなのかと思ってましたが、そうではなかった。
割り合いとしては7:3~6:4くらいで手描きの方が多い。
CG自体のクオリティー(主にダンスのモーション)は割りと高く、アイカツ!よりも人間味のあるダンスをしてます。
また、CGと手描き絵の融合に特に力を入れていて、違和感を少なくするための努力と工夫が感じられます。
手描きとCGとではフレームレートやカメラワークが異なるので、さすがに動きで分かってしまうのですが、
引きの構図だったり、アップだったりすると案外違和感はありませんでした。
ただ、ここまでやるんだったら「全部手描きでいいじゃん」って思ってしまう。
おそらく、サンライズが本気を出せばそれも不可能ではないと思いますが、今後のアニメ業界のことを考えると
CGのノウハウを蓄積していくことが現在の最重要課題ですから。
キングダムの記事でも述べましたが、作画の負担を減らすためにもCGの活用は必要不可欠。
まずは動きの多いダンスシーンからCGに移行し、徐々に本編にもCGが使われるようになるのでしょう。
今では、多くのアニメにおいて乗り物や背景モブのCG化は当たり前なことになってきてますし、それが視聴者
にも普通に受け入れられていますから。
ダンスシーンに限らず、手描きパートを凄く頑張ってる印象はあります。
このクオリティーをどこまで維持できるかが勝負の分かれ目。

 ❏  2次元と3次元の境界線上のホライゾン
アイマス同様、中の人がリアル世界でライブ活動を行ったりすることが、このアニメの最大のウリ。
それも、歌はもちろん、振り付けなんかもアニメと同じものらしいです。
ファンからすれば、まるでアニメの世界から飛び出してきたかのような感覚を味わえるとか。
色んな形でファンを楽しませたいという考えは、とても良いことだと思います。
ただ、それが出来ることがキャスティングの前提条件となってしまっていることが問題。
ある程度歌ができて、尚且つダンスも出来る人って声優界の中では限られてきます。
さらには、人前に出せるだけのレベルに仕上げるためには、それなりの稽古も欠かせない。
ということは、時間的に余裕のある人の中から選んでるってことでしょ?
それってつまり、声優としてはまだまだアレな方が多い訳で。
本職は歌手や女優で、このアニメが声優デビューの人もいたり。
その感じが、アニメからもひしひしと伝わってきます。
良く言えば初々しい、ハッキリ言えば棒。
プロジェクトとしてやりたいことは理解できるのですが、その屋台骨でもあるアニメ本編に影響が出てしまう
ようでは本末転倒なのではなかろうか。
アニメとしての完成度を上げるには、安定したキャストで固めた方が良かったかもしれません。

 【 まとめ 】
内容については、良い意味で裏切られたというか、なかなか面白い部分もあると思います。
CGもさほど気にならず、アナフィラキシーショックを起こすほどではないかと。
作画も頑張っていますし(現時点では)、このアニメにかなり力を込めているのが伝わってきます。
アイドルものの心臓とも言える楽曲についても、実力派を起用した安定感のあるものばかり。
細かい点で言えば、キャラの表情が多彩で凄く良い。
ほんの一瞬だけだったりするので見逃しがちですが、1話の間に色んな顔をするので感情を読み取りやすい。
これは簡単そうですけど、なかなか実践できてるアニメは少ないです。
このように、良い点も多いだけに、不可解キャストが悔やまれます。
そこさえしっかりしておけば、世間の評判をひっくり返す可能性があったかもしれないのに。
非常に惜しいというか、もったいない作品ですね。
まぁ、それを差し引いても、ややプラスにはなると思うので、見ていて損はない…かな。

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