K見ました。
あらゆる部分において、ポテンシャルは凄く感じるのですが、それを上手く活かしきれていないという印象。
歯車が少しずつズレていて、それがきちんと噛み合っていれば、もっと大変なことになっていたかも。

 ❏ 超絶作画
1話目は、TVシリーズでは滅多にお目にかかれないくらいの超絶作画。
それ以降は、そこそこレベルをキープしつつも、戦闘シーンだけは業界トップクラスのクオリティー。
全体的に見ても大きく崩れることはなく、比較的高いレベルで安定しています。
主要キャラだけでなく、背景やモブの描き込みにも一切の妥協無し。
「本気出せば、京アニ以外でもこのレベルの作画が出来るんだぞ」というのを示したかったのでしょう。
内容はともかく、作画に関して言えば、かなりの衝撃を受けたのも事実。

 ❏ 生でダラダラいかせて
作画やキャスト・演出等が素晴らしいだけに、ストーリー展開の遅さや内容の薄さが悔やまれる。
設定もキャラクターもよく練られてるのに、どうしてこうなった。
やりたいことは伝わってくるのですが、それが多すぎるが故にまとめきれていない感じ。
説明と回想だらけで、ちっとも話が進まないし、何の伏線にもなっていない無駄なシーンも多い。
1クールのうちの半分くらいを見逃しても、話に付いていける。
1話見逃したら展開がサッパリ分からなくなる「めだかボックス」とか「ギルティクラウン」よりかは視聴者に
優しいですが、ここまでダラダラされてしまうと単にテンポが悪いとしか感じない。
前述した通り、戦闘シーンは視聴者を画面に釘付けにさせるだけの力があるんだから、もっと戦えばいいのに。
このアニメを通じて平和主義を主張したいのかってくらい戦わない。
視聴者は戦闘シーンを求めてるのに、スカされまくってストレスだらけ。
制作サイドが表現したいことと、視聴者が求めていることとのギャップを最後まで埋められなかった。

 ❏ ミクロとマクロ
原作のGoRA(ラノベ作家7人組)それぞれには、かなりの才能を感じますが、それを一つにまとめる過程に
問題があったというべきか。
話によって、雰囲気や構成にバラつきがありますし、作品全体の統一感に欠ける。
才能の巣窟という意味ではリアルさくら荘状態なのですが、その才能をまとめる空太的存在が欲しかった。
要素を詰めすぎていて、完全に消化不良。
焦点ブレブレで、誰に感情移入すればいいのか分からないし。
この1期(?)全体が今後の物語の大きな伏線で、もう3クールくらい話が続くのであれば、評価は一変します。
実際、1クールで描ききれるような風呂敷の広げ方ではないですし、キャラの多さやキャストの豪華さ等、
このアニメに対する力の入れ具合から考えると、その可能性も少なくはないかと。
K-Projectって銘打ってるくらいですから、これだけで終わるとも考えにくい。
そうなった場合に取り残されないためにも、見ておく必要はあるのかな。
ですが、この1クールだけを見て評価しろと言われると、こういう感じにならざるを得ない。
現段階では、惜しいというか、もったいないというか、それしか言いようがないですかね。

K公式HP

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