人類は衰退しました見ました。
なるほど、新感覚。
終始、主人公の一人称視点から物語を描いていて、淡々と話が進んでいきます。
それだけ聞くと普通のアニメと何が違うんだ思われるかもしれませんが、それを言葉で説明するのは難しい。
見てもらったら一瞬で理解できると思いますが、要は常に話の中心に 主人公がいて、その時の感情や
気持ちも本人のナレーションで付け足していく。
そして、一人称視点なのにどこか客観的。
簡単に言うと、自分で書いた日記を後から見返しているような感じですかね。

可愛らしい妖精さんの存在やメルヘンチックな雰囲気と反して、内容は政治的なものやブラックユーモアが
中心です。そのギャップがまた異質な感じを生じさせている。
キャストについても、中原麻衣さんが良い味を出しています。
前述したように、普通のアニメ以上に主人公の存在が大きい。そのため、アニメの中でも中原さんの台詞が
大部分を占めており、その演技の良し悪しがアニメ全体の印象に直結する訳で。
その点においては、旬な人ではなく(←中原さんに失礼)器用な中原さんにして正解だったと思います。

OPのnano.RIPEはさておき(ゆるいダンスはクセになりそう)、畑氏・伊藤真澄氏コンビのED曲が懐かしい。
いっそのことOPにして欲しかった、な~んて思うあずまんが世代の私はオッサン。

今後 、アニメ視聴者の高年齢化が進むにつれて、大人向けのアニメの需要が高まっていくと思われます。
大人向けと言ってもアダルトな意味ではなく、大人の視聴にも耐えられる、もっと言えば大人だからこそ
面白いと思えるアニメのことです。
もしかしたら私だけかもしれませんが、長いことアニメを見続けているとガチャガチャしているものや中二系の
ものは、気合を入れないと見るのがシンドくなってくるのです。
中身空っぽの日常系では物足りないし、萌えでブヒれるエネルギーも減ってきています。
さらには、既視感のあるアニメやテンポの悪いものも見る気になれない。
でも、面白いアニメが見たいという欲求は衰えない。
そんな、私のようなオッサンアニメ好きに向けたアニメも作って下さいよ。
という声に応えたのがこのアニメ。
比較的知的センスも高めですし、人間(人類)の本質的な部分を描いているような気がして、色々と
考えさせられることも多いです。
大人であればあるほど、このアニメの奥深さを理解しやすいかも。

結論としては、これも評価が割れそう。
話にヤマ場が無い(というか敢えて無くしている )ため、ハラドキ感が薄く、眠くなるのも分かります。
(それくらいがオッサンには調度良いテンションなのですが)
また、今までには無いタイプのアニメなので、 安定した所謂「Theアニメ」を求めている保守派の方や
若い世代には、なかなか受け入れられにくいかもしれません。
しかしながら、アニメとしての新鮮さでは抜けているので、普通のアニメじゃ物足りないという方には
ピッタリかと。


人類は衰退しました公式HP


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